どうして手足の末端が冷える?
大雪山系の山では初雪が降りましたね~。
先週、層雲峡に行って紅葉を観てきたんです。

そこで一匹だけ、雪虫をみつけてしまいました~。
そろそろ雪降るんだな~と思ったら、やっぱり降りましたね~。
こうなってくると「冷え」がつらくなる時期です。
冷え性にはタイプがあるのをご存じですか?
冷えを感じるのは同じでも、人によって「どうして冷えたのか?」という原因が違うことがあります。
ですから、冷え性を改善する方法があったとして、それが全員に有効とは限らないのです。
冷え性になる原因はいろいろありますが、サロンにいらっしゃるお客様で多いなぁと感じるのは『血瘀タイプ』です。
「血瘀」というのは、血液の流れが悪い状態の事です。
血液の流れが悪いと、温かい血が全身のすみずみにまで行きわたりませんね。
体を温める「温かさ」がせっかくあっても、それを運べない状態です。
ですので特徴としては、「手足の末端が冷える」という症状が出ます。
ありますよね~。冬になると足の先が冷たくなって眠れないとか、分厚い靴下を穿いても温まらないとか。
実は私もこのタイプの冷え性でした。
このタイプの冷えは、けっこう痛い生理痛があったり、慢性的な肩こりといった症状もあったりします。
末端冷え症の原因は「血液の流れの悪さ」
末端が冷える「末端冷え性」の方は、血液の流れをよくすると冷えが解消されます。
カラダは冷えを感じると血管がキュッと縮まりますので、血液の流れが悪くなります。
この場合は、温めると血液の流れが改善されるので冷えが解消されます。
でも、一度末端に冷えを感じたら、靴下を穿いたりカイロを当てたりして温めてもなかなか回復しない場合もありますよね。
その原因が、中医学だと簡単にわかります。
血瘀になる原因①気滞
これも、私が実感として多いなぁと感じるのは「気滞」です。
気滞というのは、気の流れが滞っている状態の事です。
血自体は自分で勝手に動いたりすることはありませんよね。中医学では、血を動かしているのは「気」なのです。
なので、気が動かないと血も動かず、血瘀になり、末端が冷えます。
気はストレスで滞ることが多いので、現代人には多いタイプの冷えなのかなぁと思ったりしてます。
血瘀になる原因②瘀血
もう1つ、これも現代人に多いのかなぁと感じるのは、ドロドロ血です。
血は流れが悪くなったり冷えたりすると、ドロッとしてきて固まる性質があります。
でもそれ以前に、食事によって血がドロッとしてしまい流れが悪くなっているパターンも多いです。
血がドロッとしてくる食事というのは、油ものが多い、甘いものや間食が多い、味付けが濃い、お腹いっぱい食べる、などです。
これは薬膳を知ってわかったのですが、バランスの良い食事が摂れてると思っていても、薬膳で考えるとそうではないことが多いです。
なのでサロンではよくお客様に食事内容を確認して、食事を見直していただくことがあります。
薄味の味付け法や野菜を摂るバランスなどをお伝えして、まずはそれをできる範囲でやっていただくのです。
そして、「活血」という作用のある薬膳食材を食事に取り入れます。
活血は、瘀血(流れが悪くなっている血のこと)を解消するので、血の流れを良くしてくれます。
さらに、このような食事は老廃物が体内にたまりやすいです。
その老廃物が血の流れを邪魔している場合もあるので、祛湿(きょしつ)という老廃物を出すものも組み合わせたりします。
体を温める食材をメインにこういった食材を組み合わせると、冷えの改善が早いのですね。
だいたい2~3ヶ月で冷えが改善される方が多くて、「今年の冬はそれほどつらくありませんでした」という方も多いです。
あなたの冷えはどちらのタイプだと思いますか?
ちなみに私は両方でした。
振り返って考えてみると、ストレスで気が滞りっぱなしでした。そうすると血も滞るので、瘀血にもなります。
加えて、ストレスを解消するのに食べ物に走ってしまい、さらに瘀血になり血の流れが悪化。という具合です。
今は私も中医学や薬膳のおかげで、以前より冷えの感じ方が楽になりました。
冷えはこのほかにもいろいろありますので、また機会があったら違うパターンの冷えについてお話しますね。