専門知識がなくても簡単にできる、薬膳の基本とコツ

庭で育てているため、最近よく食卓に上がるキュウリ。

生で食べられることが多いですが、キュウリに限らず、できれば火を通して食べた方が体に優しく、薬膳効果も発揮されやすいです。

この日は卵を使いたかったので長ネギと油で炒めて、鶏がらスープの素、塩、コショウで味付けして美味しく食べました。

何を食べるかより、それを消化する胃腸が最も大事

食事では、基本的に生で食べるのは控えます。

実は、薬膳で最も優先するのは、何を食べるかより、胃腸に負担をかけないこと。

キュウリにはビタミンC破壊酵素があるので、酵素の働きを止めるために酢のものなどでお酢を使うのもいいですが、加熱した方が消化しやすく、お腹を冷やすこともありません。

冷たい酢の物で食べる場合には、ぜひ温かいお味噌汁と一緒に食べて、食後もお腹を温かいままにしておくといいです。

体表的な夏野菜のキュウリは、体内の異常な熱を取り除く食材(清熱類)です。

ですから清熱類の食材は、体を少し冷やす性質(涼性)があります。

冷えやすい方は、生で食べるのを控えて、お味噌汁以外にも唐辛子や生姜など体を温める食材と組み合わせると、冷えすぎを防げます。

美味しく食べることも薬膳

キュウリには他にも、余分な水分を出したり、肌に潤いを与えたりする作用もあるので、肌の乾燥や赤み、むくみが気になる時にもいい食材です。

暑さのため夏は肌が赤くなりやすいですが、元々肌が赤くなりやい敏感肌で、とくに夏の紫外線や暑さの影響で赤みが強くなってしまうお客様に、キュウリなどの涼性の夏野菜をおすすめしたことがあります。

その場合は、辛いものは控えて、長風呂をしないなど生活の中でなるべく体に熱を与えないように過ごしてもらったところ、肌の赤みが落ち着きやすくなったとおっしゃっていました。

このようにキュウリには肌の美容効果もありますが、食べて得られる効果です。

湿布のように使う薬膳食材もありますが、キュウリの場合は直接肌には貼らずに、ぜひ美味しく食べるようにしてください。

簡単にできる薬膳コツ

薬膳は、珍しい食材や調味料などなくても、冷蔵庫の中にあるもので簡単にできます。

最初のコツは、何度でも作れて食べられる、飽きの来ない家庭料理であること。

その中で、今の体調のバランスを整える食材を使います。

自分の体が「冷えやすいのか・暑がりなのか・さほど冷え性でも暑がりでもないのか」、「何か余分なものが溜まっているのか・気血や潤いなど何か不足している状態なのか」のどれに傾いているかで、冷蔵庫の中から食材を選びます。

例えば、お客様でむくみやすかったり、体形をスッキリさせたい方には、余分な水分を出してくれるキュウリなどのウリ科の野菜をよくおすすめしています。

プラス、寒・熱のバランスを考えて、組み合わせる食材を変えてお伝えすることがあります。

あとはその中から好きな食材を選んで、美味しく食べるだけ。

体調の見極めと食材の薬膳効果は知識が必要ですが、勉強する時間を取らなくても、お伝えする食事の中で自然と身についていきます。

その最後となるコツは、体に意識を向けて体で感じること。

そうすると、体の変化が実感できるので、今の体調がざっくりとでも、「冷え・暑がりのバランス」や、「体が軽くなった」など食事を通して分かるようになっていきます。

まだまだ簡単に体調を整えられるコツがありますが、そもそも薬膳は特別な食事ではなく、普段の食事そのもの。

実体験を通して薬膳のコツをお伝えしてきましたが、私が薬膳ができるようになったのは、「いつもの食事でいいんだ」と軽く考えられたのが大きかったのかもしれません。